#My宅配net
今回の製品を開発しようと思ったきっかけは、度重なる宅配不在票にある。
まず、宅配不在票とは「宅配しましたが受取人が不在でした」ということを通知するものである。正直、宅配不在票は「紙」と「労力」の無駄だ。わざわざ受取人の荷物を担いで、直接家まで行ってまで不在を確認する必要があるか。宅配に伺ったというそれだけの事実を伝えるのに、現場で商品番号を読み取って、バーコード、電話番号、時刻付きの通知書を発行する必要があるだろうか。しかも、通知書に使われる紙は他のことに多用できるくらい大きく、もったいない。例えるなら、川柳を一句書くにはもってこいの大きさと言わんばかりの用紙だ。
また、世論とは裏腹に、不在であることは受取人だけの責任とは必ずしも言えない。平日に、社会人向けマンションの宅配する側にも責任がある。いくら営業時間帯だろうと、在宅であろう確率は0に近い時間帯にも関わらずに届けに来る宅配業者は、もはや勇者だ。物件のドアベルを押す直前の背中からは、経験によって培われた「諦め」さえも感じとれる。
ここで問題にスケールインする。どのようにしたら宅配業者と受取人の間のわだかまりを取り払えるかが私たちの社会の課題である。千里眼ような、届ける前に受取人がいるかいないかを宅配業者が知っていればいいのではないだろうか。確実に在宅している時間に届けに行けば、受取人は時間を気にすることなく、通知票にある番号に再配達をお願いしなくていいし、宅配業者は百発百中の確率で届けられる。
これこそ理想的で、win-winな宅配業界ではないか。このような日々感じていたことを今回、製品にした。
ユーザーには荷物情報を受信し、希望時間を送信できるアプリを用意し、統計データを集められるようにデータベースを用意した。 私たちの製品は宅配業者と受取人の間の仲介に立つことによって複数ある宅配業者を一つにまとめ、受取人からはいつ受け取れるかの情報、宅配業者からは荷物の情報を双方にやり取りするハブとなるシステムを構築するものである。。
受取人にとって、もっともシンプルで、手間なく情報を伝達できるようにアプリを用意する。アプリでアカウントを作成し、ログインすると、宅配業者関わらず、すべての荷物の情報があり、その中でも今日中に配達可能なものを特別にリストアップする。そして、ユーザーはその1日の中での在宅時間を簡単なフォームで送信する。その情報をデータベースで管理し宅配業者に送信する。宅配業者は情報をもらって、指定の時間に届けに行く。
ここでユーザーが荷物がその日に宅配可能なのに時間指定をしない場合は、あらかじめアプリの会員登録のときのデフォルトで登録した時間帯に宅配する。
また、これらのデータベースに格納したデータをもとに、各区ごとに、どの時間帯がどれくらいの人が宅配可能なのかを可視的に見られるヒートマップを作成し宅配業者に提供する。統計処理によって個人情報を希薄化、そしてアプリすら登録していない受取人を周辺の情報をもとに、宅配に望ましい時間を一目散に確認できるようになっている。
##1. 宅配して受取人が在宅な可能性を100%に近づけることによって、宅配業者の無駄な労力を抑え、宅配不在票を激減できる。 ##2. ユーザー(受取人)として非常にシンプルな提案であること。ユーザーのほとんどはどの宅配業者でもよくて、わざわざ個別に管理する手間を省ける。それによって時間も節約できる。 ##3. 個人情報をそれぞれの宅配業者ではなくて、ひとつのデータベースによって管理するシステムであること。個人情報を分散して持つことを避けることができる。 ##4. 統計によって、区ごとにどのような生活リズムかが可視的にわかること。それによっていろんな業界で応用できる。例.渋谷区に夫人が住んでいる可能性は低いし、すなわち、昼間に届けても不在の可能性が非常に高い。
今後の展開としては、宅配業者のさらに向こう側にいる様々なネット通販マーケットである。2020年には市場規模は20兆円にまでのぼると考えられていて、宅配業界は大きな三つの会社で占められている一方で、Amazonや楽天に代表されるように、膨大なネット通販会社は存在する。成長し続けることが間違いないネット通販マーケットで、宅配業界を束ねる役割として、このアイディアはもっとも有益性に溢れる。
また、統計データを応用できるのは、不動産業、金融業など、宅配業界だけに止まらないと考える。
##黄金の方程式 ユーザー(人口)⇄My宅配net(ひとつ)⇄宅配業者(数会社)⇄ネット通販マーケット(数10兆円規模)
- 社会性に溢れるアイデアを具現化したこと。
- ユーザーが関わるアプリは究極にシンプルで、ユーザーに優しい仕様であること
- 双方にWIN-WINな関係で、実社会に有益で、これから伸びゆくマーケットの基盤となるシステムを創造し、開発したこと。
- Google Maps JavaScript API及び Google Maps Geocoding API
- 「住民基本台帳による東京都の世帯と人口平成25年1月」、東京都総務局
- jQuery mobile
- firebase cloud messaging
- Android